どうも、早起き牧師の中澤信幸です。
2018年4月19日木曜日、第304回目の放送です。
イエス・キリストが語られた8つの幸いの3番目、柔和な人についてお話します。
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いい人は損をする!?
いい人と言ったとき、あなたはどんなイメージを持っていますか。いい人は、「いい人」だよねぇ、と思うかもしれませんね。同時に、いい人はみんなからいい人だ、いい人だと言われて、利用されて、結局損をするよね、って思っているかもしれません。
柔和な人は幸いである
イエス・キリストが話された8つの幸いがまとめられる中で、3つ目は柔和な人についてです。この柔和な人というのは、まさに私たちが考えるような「いい人」のイメージでしょう。
[bctt tweet=”「柔和な人々は、幸いである。その人たちは地を受け継ぐ」マタイの福音書5章4節” username=”nobun”]
柔和な人は強い人
この柔和な人というのは、弱い人ではありません。自分の持っている権利を主張することができるにもかかわらず、あえて主張しないで黙っている人のことを指しています。そのイメージは、弱々しいものではなく、むしろあえて主張しないと芯を貫く強さをもっています。
その強さは、いったいどこからくるのでしょうか。天性のものというよりは、養われて身につくもののようです。
柔和な人モーセ
いい例が、旧約聖書の中に出てくるモーセという人物です。モーセはイスラエルの民をエジプトの国から導き出しました。民は、ああだ、こうだ、といろいろ不平を言いながら、モーセに辛くあたりました。せっかく奴隷の地から導きだしてくれたのに、モーセを責めるわけです。しかし、モーセは何の権利も主張しないで、民を受け入れ、導き続けます。彼は、結局、約束の地には入れないのですが、それで民を呪うこともしませんでした。
挫折の経験を通して
こういうモーセの柔和さはどこから来たのか、というと、それまでの80年の積み重ねからくるものです。彼は80歳でイスラエルの民を導く役割につきます。その前、80年の歩みがありました。最初の40年は、エジプトの王宮で育てられた、自信満々、能力も満ち溢れた時期です。さあ、これからイスラエルの民を導こう、という意気盛んな40年でした。ところが、そのことが受け入れられず、民から退けられます。ミデヤンの地に逃れて苦労する40年を過ごします。挫折の40年です。そして、最後40年で、民を導きます。経験から来る謙遜さ、自分を知ること、そして人を受け入れること。そういう歩みの中で、彼は柔和な人になっていたわけですね。
争っても手に入らない幸せ
柔和な人は地を受け継ぐ、と言われています。人が手に入れる地ではなく、神が備えられた地を受け継ぐ、ということです。主張し、争って手に入れることのできるレベルをこえたものです。神が用意されたものを与えられ、受け継ぐことになる。イエス・キリストはそういう本当の幸せっていうことを語っているんですね。
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