拝啓 清宮幸太郎様

久しぶりの東京、我が家はいかがですか?
一ヶ月で身についたなんちゃって大阪弁も、すでに薄れてしまったことでしょう。

甲子園での2試合連続本塁打、U18デビュー、そして準優勝、おめでとう。

 

春から、君のビッグマウスに、
「結果を出してから言え。勝負の世界は厳しいんだぞ!」
と思っていました。

U18に、ただ一人1年生で選ばれた君に、
「せいぜい、上級生たちに格の違いを見せつけられて来ればいい」
と冷ややかな視線を送っていました。

 

そう、あのときまでは。

 

世界選手権の決勝戦、一点ビハインドで迎えた9回の攻撃は、
ちょうど君の打順からでしたね。

たった一点がどうしても取れず、最終回。
相手は2連覇中の米国。
どうしても、優勝して欲しかった。

「注目されることは力になる」という君の言葉を思い出し、
「清宮、打ってくれ」と、不覚にも声援を送ってしまいました。

43歳のおじさんが君に負けた瞬間でした。

君も相手投手にキレイに抑えられ、
日本は悲願の初優勝を遂げることはできませんでした。

 

野球漬けの夏休みが終わりましたね。
どこかのラジオのパーソナリティーの人が
「清宮くん、夏休みの宿題やったのかなぁ」と心配していました。

甲子園での優勝、世界選手権の優勝という
大きな宿題を残してしまいましたね。

私も、君の成長物語を追いながら、
感想文を書くという宿題ができてしまいました。

お互いがんばりましょう。

 

次は、国体ですね。
U18で一緒だった先輩のピッチャーをことごとく打って、
君の大物ぶりを見せつけてやってください。

期待しています。

 

自分の息子と同じ年の高校球児に夢を託すおじさんより

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