どうも、あなたのサーバント中澤信幸です。
2018年8月28日火曜日、第397回目の放送です。
他人の助けを借りるのにふさわしいタイミングについてお話します。
Podcast: Download (Duration: 7:55 — 5.4MB)
弾み車の比喩
ビジョナリー・カンパニー2「飛躍の法則」という本の内容をお話ししています。第8章に弾み車の比喩が出てきます。はずみ車は、ひとつひとつずっとずっと押し続けていくことによって、やがて高速回転になっていきます。どのひと押しが決定的ということはありません。積み重ねていく作業の中に高速回転が実現します。積み重ね、ひとつずつ目標を目指してやってきたことが、やがてきちんと加速度的に結果を生むときがくると言うわけです。準備段階と、ある点を突破して非常に好調な結果に結び付く段階とが、一続きになっているイメージです。
買収のタイミング
その中で、非常に興味深いことが指摘されていました。買収がどんな効果を持つのか、ということです。飛躍する企業が買収によって得られた結果、飛躍できなかった企業が買収によって得られた結果、それぞれ何が違うのかを調べてみました。
その結果、わかってきたことがあります。飛躍する企業は買収によって大きな効果を得ました。タイミングが、ひとたび結果が出始めてからの買収だったから、というのが理由です。言い換えれば、自分たちの基本的なことを成り立たせてから、買収によってさらにそれを強化する形で効果が出た、ということです。
一方、飛躍できなかった企業は、買収をどういうタイミングでしていたのでしょうか。自分たちの基本的な成り立ちを成り立たせるために、買収を利用したというのです。
基本的な積み重ねは自分の手で
買収というのは、相手の企業が自分たちにとって良いものである、強化できる、弱点を埋めてくれる。そういう目的で買収し、自分たちのものにします。基本的なことを積み重ねてある程度成果が出始めたときにするならば、結果を加速度的に早めること、高めることができます。反対に、自分たちの基本的なことを成り立たせるために、その手を借りてしまったら、他人の力を当てにしてしまったら、残念ながら基本的な積み重ねが成り立たなくなってしまいます。
つまり、他力本願では自分の夢は実現しない、ということです。基本的な部分については、自分たちの範囲の中で、きちんと結果を出して成り立たせることが必要なんだ。そこに他力本願で、他人の手を借りてきて成り立たせるようなことでは、困ってしまうんだ。基本的なことを成立させるために、他人の手を借りることはふさわしくないのです。
毎日の生活と働きの中で
日常生活の中でも、実際のお仕事の中でも、実感しているのではないでしょうか。自分がすべきこと、自分がひとつひとつ取り組むべきこと、そこを楽して他人に任せても、決して良い結果は巡って来ない、ということです。
これを聞いて、どんなことが思い浮かびますか。自分の基本的な積み重ねをさぼって、楽してもやっぱりダメなんだな、と思うことがありませんか。
目標にむかって、一つ一つ自らの手で積み重ねましょう。自分の取り組みを自覚して、地道に、丁寧に、一つずつ歩みを積み重ねましょう。そういう歩みをお互いに励まし合いたいですね。
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