どうも、あなたのサーバント中澤信幸です。
2018年7月17日火曜日、第367回目の放送です。
ルールを守らせるリーダーとはどのような人物か、お話します。
Podcast: Download (Duration: 7:11 — 4.9MB)
飛躍する企業には厳格なルールがある
ジム・コリンズが書いた「ビジョナリー・カンパニー2」の内容を紹介しています。今日は第6章「人ではなくシステムを管理する」の中から、ルールを守らせるリーダーとはどういうリーダーなのだろうか、ということをお話しします。
飛躍する企業には、共通点があります。それは徹底的な品質へのこだわりです。自分のところから出すものについて、決して妥協することがない。誰かの役に立つために、決して不完全なものであってはならない。徹底したこだわりを持って、相手に届けていきます。
そのとき、ルールが守られることは、とても大切です。これをしてはいけない、あれをしてはいけない、こうしなければいけない、ひとつひとつを守ることによって、徹底的に良いものが保たれていきます。
暴君が守らせているのではない
しかし、品質へのこだわりは、暴君によるものではない、と書かれています。暴君とは、つまり強いリーダーシップで、人に有無を言わせず、圧力によって従わせるようなリーダーのことです。
もちろん、こういうリーダーが立てば、ピリッと引き締まって、みんなが一生懸命やるようにはなります。しかし、それは恐れに基づいています。ひとたびその人がいなくなれば、みんなが手を抜くようになってしまいます。その人が目を光らせていないと、その人がいつも歩き回って監視していないといけません。徹底的な品質へのこだわりが、共有されてはいない、みんなが自分のこととして、それを考えることがありません。
第五水準のリーダーの存在によって
一方で、飛躍する企業には、徹底した品質へのこだわりを、メンバーに共有させるリーダーがいる、と書かれています。それを実現するリーダーは、第五水準のリーダーであった、というのです。
第5水準のリーダーは、「ビジョナリー・カンパニー2」のはじめのほうに出てきたリーダー像です。必ず私たちは良いものを届けるんだ、という非常に強い信念を持っています。同時に、謙遜さも持ち合わせています。私ひとりではできない、あなたの手が必要だ、あなたの考えを聞かせて欲しい、一緒に作り上げて行こう。そういう謙遜さです。
強い信念と謙遜さを兼ね合わせた第五水準のリーダーだからこそ、グループの中に徹底したこだわり、強い信念が共有されます。品質へのこだわり、ルールを守ろうという思いが共有され、実際に良いものが届けられます。
おそらく、現場には小さな第五水準のリーダーたちが、たくさん存在するでしょう。これをしなければいけないという強い想いを共有し、不完全であっても協力しながら成し遂げる、そういう意欲にあふれた文化を作り出します。
ルールは守らなければなりません。リーダーが強く命じるからではありません。ルールは、それを守ることによってよいものを生み出すことができるゆえに、守らなければいけないのです。
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