0142 受け入れられる決断は信頼と理解に基づく

 

どうも、早起き牧師の中澤信幸です。

 

2017年8月22日火曜日、第142回めの放送です。

 

今日は、サーバント・リーダーシップの学びです。決断についてお話します。

 

 

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2017年8月22日火曜日、第142回目の放送、お相手は中澤信幸です。

 

ロバート・ K・ グリーンリーフという人が書いた、「サーバント・リーダーシップ」の本から学びを進めています。今日は、決断についてのお話をします。

決断ってのはなかなか難しいものですよね。特に、今の状況と言うのは、全体的に社会があんまりよくない方に回っている。何かことをすればうまくいくということは少なくて、うまくやらないとうまくいかない、という状況になっています。それに結構複雑なことが多いです。こっちがうまくいっても、あっちがうまくいかない、そんな状況も多く起こってきます。誰にとって良い決断なのか、ということもすごく難しいですよね。こっちの人のためになれば、あっちの人のためにならない、そんなことも起こってきます。

そんな中で、決断がみんなに受け入れられ、良いものだと思ってもらえるためには、どういう決断が必要なんだろうか。それは信頼される人々がコンセンサスをもって決めたこと。信頼される決断と言うのは、信頼される人が決めたこと、またコンセンサスをもって決められたこと、それが重要だというんです。

 

まず、決める人のことから考えてみましょう。信頼される人が決める。信頼される人というのは、権力を自分のために、自分の利益のために用いることをしない人のことでしょう。この人が決めてくれることは、この人のため、この人の所属するグループのためだけではない。その権力を人の役に立つように用いてくれる。そういう人ですね。

誰かがどうせ決めなければならない。多くの場合、私たちは自分が決定する立場にはありません。それを誰かに委ねなくてはいけません。誰に委ねるか、誰がそれを決めるのか、が非常に重要なことになってきます。与えられた権力を自分のためではなく、人のために用いることのできる人、そういう立場の人、そういう歩みをしてきた人が決めることが、一番重要だというんですね。

その次にどうやって決められるかということも重要になってきます。コンセンサスをもって決めること。私たちがことを決めようとすると、だいたい多数決、つまり力を大きく発揮できる方のグループの事柄で決まっていく。その主導権争いをする、という形になってしまいます。でも、本当に信頼される決断をしようと思ったなら、多数決、力争いで勝ち負けの末に決まったことでは困るわけですね。というのは、力の大きい方にくっついている人もいれば、力の小さなほうにくっついている人もいるわけです。その両方が満足をするための決断は、多数決ではなかなか生まれてこない。

もちろん最終的には、決断のために多数決の要素が出てくることは仕方ないと思います。けれども、その前に多面的な理解を深めた上での決断することですね。こっちの人の意見、こっちの人の 立場、こっちの人の想い、それを全部汲んだ上で、理解した上で、ひとつの方向を出すことになる。必ずしも全員の要求を満たすことにはならないかもしれないけれども、全員の必要を理解した上での決断になっている。そのプロセスと出てきた結論というのが、多くの人に尊重されていく、信頼されていくということになりますね。

 

こういうですね、信頼と理解に基づいた決断というものが多く経験されていくことって、本当に大事だと思っているんです。私たちは、なかなかそういうことが通って行く、決断されていく社会に住んでいない、ですね。なかなかそうやって信頼して事を任せられるリーダーたちに恵まれいないことがある。

政治家とかですね、会社の経営陣とかですね、悪いわけではないんですよ。思いをもってやってくれている、と私は思っています。けれども、ただいかんせん、いろんなことがやっぱり信頼と理解ということに基づいてなされている、と言いにくい。むしろ、力争いの中で決まって行くことに、やむ得なくみんなが従っていくという要素の方が強いだろうなーと思っているんですね。

ぜひ、私は信頼と理解が広がっていく社会になって欲しいと思っています。そのためには、身の回りでそういう経験、信頼できる人がきちんとみんなを理解した上で決めてくれる、という経験をいくつも積み重ねること。日常的にですね。私たちの土台になっていくこと、社会の基盤になっていくこと、それがなにより大事だろうと思うんですね。

 

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中澤信幸(キリスト教牧師✕ライフコーチ)

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