どうも、あなたのサーバント中澤信幸です。
2018年7月31日火曜日、第377回目の放送です。
ビジョナリー・カンパニー2「飛躍の法則」から、新しい技術の導入についてお話します。
Podcast: Download (Duration: 7:10 — 4.9MB)
技術にふりまわされない
ジム・コリンズの書いた「ビジョナリー・カンパニー2 飛躍の法則」、今日から7章の内容をお話しします。「技術にふりまわされない」とタイトルのついたこの章には、飛躍する企業が新しい技術とどう付き合ってきたのか、どう取り組みを深めてきたのかが書かれています。
インターネットがもたらした新しい時代
この20年、30年、インターネットの技術によって、大きく社会の在り方も、企業の在り方も変化しました。インターネットによって全てが新しくなる、新しい時代が来る、そんな幻想を抱いた時期でもありました。インターネットでこれをします、と言えば、「おー、すごい」「何か新しいことが起こる!」と胸を膨らませ、夢を見た、そういう時代でもありました。
インターネット・バブルとも言われ、いまとなると、だいぶ淡い幻想は打ち砕かれて、落ち着くところに落ち着いてきたのかなとも思われます。同じように、今度はバーチャルリアリティ、仮想現実のバブルみたいなものもあります。全部が仮想現実の中でできるとしたら、素晴らしいことが起こるはずだ!また、そこに踊らされる人たちが出てくることでしょう。
飛躍する企業が技術を取り入れるプロセス
そんな中で、飛躍する企業は新しい技術とどう付き合ってきたのでしょうか。一番象徴的な表現がは、次のようなものです。多くの飛躍する企業に共通した技術の使い方は、「はい、歩き、走る」だというのです。ちょうど、赤ちゃんがハイハイをし、やがて歩くようになり、そして走り出すように、だんだんとその新技術を取り入れて、自分たちのものにしていった、という過程が示されます。
飛びついて踊り出さないところに意味があります。着実な歩みの中で、自分たちにあう利用の仕方を、きちんと見つけることができた、そこに鍵がありそうです。自分たちに最もふさわしい利用を見つけたのですね。
針鼠の概念にあうところで
ここで、再三繰り返しお伝えしている「ハリネズミの概念」が意味をもってきます。針鼠の概念は、自分たちの強み、利益を生み出すもの、情熱を注げるもの、その三つの円が重なるところに、もっと集中すべきだという考えです。技術利用も同じで、集中すべき分野で、どう活かすかを考えることが重要です。
新しい技術を取り入れること自体が良いのではありません。一番初めに飛びついて、踊り出すことに意味があるのではないのです。実際の自分たちに、一番合う方法を見つけて、その中で技術利用をしていくこと。ひとたび、ふさわしい分野での技術利用が始まれが、とても効果的に用いられていきます。他に負けない取り組みが進められていきます。そこに至るまでに、順番があります。はい、歩き、走る。このプロセスを経ることが必要なのです。
この章を読みながら、ドキッとしました。私は新しいもの好きですから。グサッと来ました。最初に踊り出すことしか、関心がなかったりしましたので。思慮深く、本当に自分に必要なところで取り組んでいかなくては、と考え直しました。インターネットで、新しいことがあると、あれやこれや、と振り回されていたことを反省し、はって、歩いて、走り出すことを肝に銘じました。
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